ええ、またもお久しぶりになってしまいました。何というか、狼じーさん状態で申し訳ないです。
さて、この度声優の新井里美さんのCDをプロデュースしまして、無事発表・発売の運びとなりましたのでそのアナウンスです。
タイトルは「Friday Night Show」、新井里美さんの初リーダーアルバムです。版元は知人の興した会社Clear Live。レーベル名は本サイトと同じ「audioworkshop」です。価格は1,500円+消費税。7月初旬頃販売開始予定です。いわゆる自主制作ですね。新井さんの知名度があれば、メジャーから出すことも出来たと思うのですが、「手作りでやりたいことをやる」新井さんの意向で自主制作にして、ひたすら新井さんと中村がやりたいことを詰め込みました。といっても7曲ですけどね。超多忙な新井さんと、ちょっぴり忙しめの中村のスケジュールの空きを見つけて録音していったため、3年かかっちゃいました。・・・Bostonかよ。(これがわかる方はお友達になれます)
その代わり、やりたいことを存分に、クライアントの意向ナシでやれたので、思いっきり振り切ったアルバムになっています。コンセプトは歌ってもとても張りがあってストレートで、ぐいぐい前のめりに突っ込んでくる新井さんのボーカルスタイルを活かすべく、どストレートなロック+カントリーテイストです。どストレートというか、中村が聴いて育って、「かっけー」と思ったビンテージロック、もっと言うとメインはThe Rolling Stones(笑)、しかも「Let It Bleed」から「It’s Only Rock’n’roll」あたりの、ごちゃごちゃしたアレンジの頃のイメージで仕上げました。+新井さんの好きなSheryl Crowのルーツの一つと思われるThe Eagles系のカントリーミュージックテイストの曲も用意しましたよ。今後どっちに分かれていくかはフィードバック次第です(笑)。The Beatlesっぽいのもありますよ。どの曲がどれかは聴いてのお楽しみです。
ゲームやアニメのお仕事ではワイドレンジのいわゆるヘビーロック系パワーギター・プレイが多いのですが、本作「Friday Night Show」ではとにかくビンテージなロックを敢えて女性の、しかもパワフルだけど女の子らしい新井さんの声を乗せてやりたい!ということで、この10年くらいかけて集めてきたビンテージ機器総動員しています。メインはジャケ写真で新井さんに抱っこされている68年製のFender Telecaster。目指せ!The Rolling Stonesということで、タイトル曲含めKeith Richardsの5弦オープンチューニングも多用しました。
アンプはほとんどが1953年製のFender Deluxe。
エフェクトは基本MaxonのOD-808(Ibanez TS-808の別ブランド製品)のオーバードライブ一発です。
今時珍しいくらい清々しいストレートなギターサウンドをお楽しみ頂けます(笑)。
音響調整もビンテージ一直線です。お陰様でこれまた清々しいくらいの枯れた音になりました(笑)。録音・音響調整機材はおニューのPro Tools HDX+8x8x8I/Oなのですが、Pro Tools上でWavesのモデリング系オーディオプロセッサーを駆使しまくりました。イギリス系の音が欲しかったので、イギリスで60年代とかによく使われていたHLS EQやPIEコンプレッサー、TG12345などを駆使しています。新井さんの声にもHLS EQとPIEコンプレッサーがかかっています。・・・まんま当時の「アナログサウンド」です・・・。音響面でも大変こだわったのですが、こういう詳細はわからなくても、そのこだわりは聴いた方に伝わるかしら。伝わったら嬉しいな。
てなことで、中村にとっても初フルプロデュースアルバムとなった「Friday Night Show」、機会があれば聴いてみて下さいね。・・・しばらくこのネタ、引っ張りますよ。
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