audioworkshopでは所有しているギターごと、写真と実際に演奏して録音したオーディオファイルをご紹介していきます。まずは一本目、Jimmy Pageでお馴染みのGibson Les Paul Standardです。私が所有しているのは’93製の量産品です。
ただ、だいぶいろいろいじっています。購入したのは多分90年代中頃なんですが、友人がパーツ交換してくれているので、詳細は不明です。はっきりしているのは、P.U.をTom Holms H453に交換している点。以前はリアP.U.だけだったのですが、最近ようやくフロントP.U.もH453にリプレイスしました。H453にしたお陰で、特にリアはビンテージLes Paulでよく聴く「ゲロゲロ」サウンド(中低域が強く、中高域が枯れた音)になりました。フロントもH453にしてから使い物になる音になりました。P.U.交換大成功でした。(ただ、前についていた’57 ClassicもTom Holms設計らしいんですけどね。全然違う(汗))
P.U.以前の楽器自体の音質ですが、私が所有している中で一番「ハイファイ」です。つまり、低域から高域まで伸びる、周波数特性の良いギターですね。ただ、Les Paulはみんなこうであるわけではありません。最近のCustom Shop(この’93より遙かにお高い)はプレイアビリティ重視なのか、結構低域のない子も多いみたいです。昔のロックを聴く限り、往年のLes Paul Standardはよくも悪くもクソ重く、低域もゴリゴリでるものが多いように感じます。この子は幸いそれに近いテイストなので、大変気に入っています(クソ重いところも同じです(汗))。というか、左利きのLes Paul ’58/’59なんざ、家一件分の価格、かつ、確認する限りこの世に三本しかない(しかもうち二本はかのPaul McCartney様所有の噂)ので、最初から諦めてますが(笑)。
実際に、ギターの生のサウンドを聴いて頂くため、Sound Cloudにサンプルをアップロードしました。録音後、Pro Tools上で周波数は一切加工(オーディオプロセッサーを使用したトラック処理)していません。ただ、音圧だけはある程度揃えなければ聴き辛いので、Waves Audio ltd.のL1 Ultramaximizerを使用し、同WLMでラウドネスを数値確認しながら平均音圧をある程度揃えています。極端に潰したりはしていないので、限りなく「素の音」に近いと思って頂いて結構です。
また、複数のアンプやコンパクトエフェクターと組み合わせて収録しています。アンプやコンパクトエフェクター、アンプの設定を変えるだけで、同じギターでもがらっとキャラクターが変わるのがご理解頂けると思います。
Setting1: Vintage Sound
まず、’53のビンテージツイードFender Deluxeと組み合わせたサウンドです。
途中からMaxonのコンパクトエフェクターOD-808 (オペアンプJRC4558D)をONにしたオーバードライブサウンドで、同じアルペジオを演奏。その後、OD-808=ONのまま、いわゆるコードリフを弾いています。いわゆるスイートなビンテージサウンドですね。
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前半のクリーンサウンドももちろん素敵なのですが、OD-808との組み合わせがとにかく「ハマり」ます。実際には周波数レンジがかなり低域・高域共に狭まり、中域に寄った、いわゆる「ミッドブースト(中域を強調した)」サウンドになるのですが、それがまた良かったりします。ギターって必ずしも音響的にハイファイだったらいい、ってわけではないことを再認識します。ソロギターとかならまた別なんでしょうけどね。アンサンブルの中だとこれくらいがベストです。
マイクがRoyer Labs R122、マイクアンプがBrent Averill(現BAE)の1272(どうやら絶版)です。Shure SM57も持っていますが、Deluxeのような「箱鳴り」で聴かせるアンプには向きません。いろいろ試した結果、今のところR122がベストです。マイクアンプ1272はもう、何せNeveさんのデッドコピーですから悪いわけありません。鉄板プリアンプです。マイクポジションは気にしません。Deluxeの12inchスピーカーの前にポンっと置いて録ってます。
Setting2: Crunch Sound 1
次はセパレートアンプとの組み合わせです。ヘッドアンプを今時、というか最先端のRoad King、スピーカーキャビネットをモダンビンテージ系のTone Tubby、前出のOD-808と組み合わせたクランチサウンド(少し歪んだサウンド)です。最初はOD-808オフ、その後ONにして、最後にコードリフを弾いています。
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「ギターサウンドとしては同じでしょ?」と思うかも知れませんが、オケに乗せた時はやはり違います。S/Nが良いので、歪んでいますがクリーンです。曲想によってそれが良い時もあり、今一つの時もあります。この辺の感覚はギタリストやギターにこだわるプロデューサー/エンジニアでないとわかり辛いのではないかと思いますが、OD-808を入れてもまだクリーンです。なので、曲想としてはよりモダンなアレンジに合うと思います。
Road Kingの紹介の際に詳しく書きますが、Road Kingは1台のヘッドアンプに4台分の回路を詰め込んだトンデモアンプで、ここではch2のBritishモード、いわゆるビンテージMarshallモードを使用しています。もちろんビンテージのMarshallとはテイストは異なるのですが、「そっち系」のサウンドです。また、Tone Tubbyは搭載スピーカードライバーがHexaconeの12inchということで、「モダンなんだけどビンテージテイスト」という「現代において往年のスピーカーキャビネットを再現するとこうなる」という好例の一つとなっております。
Tone Tubbyは恐らくJensenのビンテージスピーカードライバーを意識しているのでしょうが、キャビネットが大きく(Fender Tremoluxより大きい。スピーカー一発なのに、Fender Twinより少し小さいくらい)セミオープンバックのためか、非常に低域が強いです。高域も強く、後述のBuzz Feitonより実は遙かにハイファイです。なので、Road King側のTrebleコントローラで高域を落としています。更にOD-808をONにすると、これまたいい感じで中域が持ち上がってきて素敵です。
Setting3: Crunch Sound 2
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続きは後日。
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